ここ数年の夏の猛烈な暑さに、関東近郊の日帰り低山登山へ足が遠のいてしまっている中での、2022年夏休み。
ブランクが空いて体力不足が否めないながらも、
(できればお手軽に)夏山を満喫したい(>ω<)!
ということで、3つのリフトを乗り継いで一気に1800mまで高度をかせげちゃう(笑)、そして高山植物のお花畑と雪渓、そして白馬などの北アルプスの絶景が間近で望める、味わいどころ盛りだくさんの「唐松岳」へ、行ってきました。
日程:2022年8月中旬 山の日(祝日 )
行程:(千葉よりマイカー〜白馬村ふもとの温泉宿に前泊)
リフトで八方池山荘より〜唐松岳頂上山荘にて1泊
片道4時間半、帰りは同じルートの初心者向き(^^)
移動:車
- 【前泊・移動日】千葉〜白馬八方へ
- 【1日目】3つのリフトを乗り継ぎ一気に高度1830mへ!そこから2696mの唐松岳山頂を目指します
- 6:00 宿出発〜6:10 八方ゴンドラリフト「八方駅」(・・・ゴンドラ始発まで待ち・・・7:00 ゴンドラリフト〜(3つのリフトを乗り継ぎ)〜7:20 八方池山荘 登山開始!
- 7:20 八方池山荘〜(木道ルートを経て)〜 8:00 第2ケルンへ
- 8:00 第2ケルン〜8:20 八方ケルン〜 8:40 八方池・第3ケルン
- 8:40 八方池〜 10:40 扇雪渓(大休憩)〜 11:15 丸山ケルン
- 11:15 丸山ケルン〜 12:30 唐松岳頂上山荘
- 14:00 唐松岳頂上山荘 〜 14:20 唐松岳 山頂・・・山頂でお茶したり、ボーッとしたり満喫・・・15:30 山荘に戻る
- 2022年夏の、唐松岳頂上山荘について
- 【2日目】(行きと同じルート)7:00 唐松岳頂上山荘出発 〜 11:30 八方池山荘 到着・下山
- 【番外編】
【前泊・移動日】千葉〜白馬八方へ
8:00千葉〜(途中SA等に寄りながら)〜13:00すぎ白馬八方の温泉宿街へ
2022年夏は、コロナ感染のため、止む無く休業をする山小屋も少なくありませんでした。山小屋の方々も大変だったかと思いますが、体力も乏しく(テント泊のような重装備で長時間歩けない・・)、そして山小屋のゴハンやおやつが大好きな私のような登山者にとっては、突然「山小屋泊まれません」は一大事。万が一、急に小屋が休業になっても、日帰りできる山行ルートを、ということで「唐松岳」を選びました。
唐松岳へアクセスする八方アルペンラインのリフトは、リフト乗り場の「八方駅」がある麓は、温泉宿街。あの長野オリンピックで開発が入り、冬は多くのスキー・スノーボードを楽しむ方で賑わう街です。夏場は、避暑や登山目的でのお客さんも居るものの、比較的すいていて宿も取りやすかったです。
登山者向けの「夕食だけ有り」プランがある「細野館」に前泊
翌日の登山は、早朝から移動するので、宿の朝食時間だとちと遅い。でも前日の夜ゴハンは、知らない街で飲食店をウロウロ探すのも苦手。一泊夕食(のみ)付き、って意外と無いんですが、この細野館さんにはそのプランがありました。
宿自体は築年数がそれなりに経っていますが、お掃除も行き届いていて、大浴場と部屋にユニットバスもあり。10分ほど歩いたところにコンビニ(ローソン)もあって、翌日の朝食を調達。(※私たちが止まった部屋には、冷蔵庫はなかったので、車であればクーラーボックスなどを持っていくと便利です)
【1日目】3つのリフトを乗り継ぎ一気に高度1830mへ!そこから2696mの唐松岳山頂を目指します
6:00 宿出発〜6:10 八方ゴンドラリフト「八方駅」(・・・ゴンドラ始発まで待ち・・・7:00 ゴンドラリフト〜(3つのリフトを乗り継ぎ)〜7:20 八方池山荘 登山開始!
リフト始発の約1時間前に到着。周辺には有料駐車場がたくさんありますが、一番近い駐車場は、すでにほぼ満車状態(※この日は連休前の平日)。
チケット売り場は、リフト始発の30分ほど前に開店。チケット購入後は、リフト乗車待ちの列に並んで待機。ここで登山届を出しておきましょう。
ゴンドラリフト「八方駅」の地下にはトイレやロッカー、自販機も。移動が公共交通機関の方は、ここで身支度できて便利そうです。
ゴンドラリフトは、オープンエアーなので、超・爽快!
すでに麓の斜面も高山植物のお花畑。その上ギリギリの高さで(というよりたまに足が当たることも・笑)リフトで駆け登っていきます。トータル20分ほどですが、これだけでも充分楽しい!
7:20 八方池山荘駅 からすでに花!花!花!
20分のゴンドラリフトの天空の旅を終えて、八方池山荘で下車。ここにもトイレやちょっとしたベンチがあるので、身支度を整えて、いざ出発!ですが、すでにこのあたりから、かっわいい高山植物の色々な花が、あちこちに〜
7:20 八方池山荘〜(木道ルートを経て)〜 8:00 第2ケルンへ
八方池山荘から第2ケルンまでは、木道ルートor 山道ルート
どちらのルートを通っても、第2ケルンに合流します。左側のルートは、木道が整備されていてあるきやすそう。右側のルートは岩がゴロゴロ。
登りは右の登山道コースがオススメとのこと、ただ晴れていれば目の前に白馬三山の峰々のパノラマが広がりますが、あいにくの曇天模様。登山道コースは帰りに、ということで、今回私たちは、登りは左の木道コースへ進みました。
木道の脇には、たっくさんのお花畑!
道の両脇には、きちんとグリーンロープが張られていて、キレイな木道で整備されています。たくさんの高山植物にも、名札(?)が立てられていて、花の名前や特徴を見ながら、歩いていきます。
木道は、濡れていると本当に滑りやすいのですが、乾いていればとても歩きやすいです。観光シーズンはやはりこちらの木道コースのほうが混雑するようなので、そのときのお天気や混雑具合、花を楽しむ(木道コース)か、白馬の峰々のパノラマ景色を楽しむ(登山道コース)か、選ぶと良さそうです。
8:00 第2ケルン〜8:20 八方ケルン〜 8:40 八方池・第3ケルン
この八方尾根の登山道には、要所にケルンがあります。(冬期登山の道迷い防止のためでもあるそう。)唐松岳山頂まで、基本ずっと登りなので、こうした目印があると「これくらいまで来て、あとどれくらいだな」と目安になりますよね。
八方池越しの白馬三山は残念ながら
ポストカードや雑誌にある、八方池からの白馬三山の絶景は、残念ながら雲に覆われてのぞめませんでしたが、池の周りにもたくさんの花が咲き乱れて、ステキな景色が広がります。池の周りにはベンチが点在しているので、ここで小休憩。
8:40 八方池〜 10:40 扇雪渓(大休憩)〜 11:15 丸山ケルン
扇雪渓は、涼みながら休憩できる最高の場所
雪渓のひんやりした涼を取りながら、休憩をする方が多くいらっしゃいました。一応ロープが張られていますが、ところどころ切れていて境目がわかりづらい・・。ロープ内は、落石の危険があるようで、気をつけましょう。
このルートは、チングルマのお花畑がたくさん広がる
「ここから先は登山装備が必要」とあるけど、できればそれまでの道も必要と思った
八方池から丸山ケルンまでの間は、つるつる滑りやすいグレー色の「蛇紋岩(じゃもんがん)」から、白くてもろい砂浜のような「花崗岩(かこうがん)」へと変化します。滑りやすさや、歩く感じが変わるので注意が必要ですが、基本的に唐松岳は、切れ立ったナイフリッジや鎖場のような場所はありません(※山荘手前に一部に、鎖が少しありますが)。小学校高学年ほどのお子さん連れの方も多く、安心して歩ける登山道です。
(けれども、標高2000mを超える場所。多少曇っていても、しっかり焼けるくらいの紫外線が降り注ぐし、整備されてるとはいえ、気軽にトイレや飲み物が手に入る街とは違うので、できれば、登山靴・雨具(安いレインセットでも構わないから)・余分な飲料・行動食、くらいの装備は、リフト降りたところからの登山道を歩くなら、必要かなーと個人的には思いました。)
11:15 丸山ケルン〜 12:30 唐松岳頂上山荘
この日の宿、唐松岳頂上山荘
唐松岳頂上山荘の食堂で、持参した昼食を。つい先日までコロナで営業休止していたこともあり、このときは昼食の提供はナシ・2階の喫茶は終日営業休止、と山小屋グルメが好きな私たちには残念でした(T_T)
14:00 唐松岳頂上山荘 〜 14:20 唐松岳 山頂・・・山頂でお茶したり、ボーッとしたり満喫・・・15:30 山荘に戻る
30分ほど山頂に居ましたが、時折雲がぬけて、立山三山や剱岳がチラッチラッとみえたり。そして雲が低いからか、アマツバメがたくさん。風を切る音がビュンっ ビュンと聞こえるし、目の前を横切って(ぶつかる〜!ってこっちはなる・笑)飛び回るんです。景色はお預けでも、ご褒美アリでした(^^)
山荘〜山頂の登山道の、山荘すぐ近くにはコマクサの群生。
頂上山荘の玄関前に咲くイワリンドウ。山バッジにも描かれています。
2022年夏の、唐松岳頂上山荘について
夕食はゴハン・味噌汁おかわりOKのスタイル
食堂では、飲料用のお湯は有料で自分のポット分けて販売してもらえます(値段忘れました、、)。お水は、飲料用はペットボトルのミネラルウォーター(400円)、テント場などで使う飲料以外のお水は200円で分けてもらうスタイルでした。
相部屋は2段でカーテンで仕切り有り
このカーテンで仕切られる1区画を1グループが使う感じでした。(混雑時は他の方が入ることも。)
【2日目】(行きと同じルート)7:00 唐松岳頂上山荘出発 〜 11:30 八方池山荘 到着・下山
2日目の朝は、小雨→晴れ間がのぞく、というお天気に恵まれ、眼下に広がる雲海が朝日で光り輝き、もうそれはそれは清々しい景色でした。
初日の筋肉痛でヘロヘロでも、「夕方の帰りのリフトの時間にさえ間に合えばいい」という安心感(笑)
唐松岳は、北へは白馬岳、南へは五竜岳、と縦走路もありますが、どちらの登山道もツワモノの方々が行くような上級編。(白馬へは「不帰ノ嶮(かえらずのけん)」と名がついているくらい、岩稜帯のヤバイ登山道。でも、唐松岳だけなら、こうしてリフトも使えるし、とても時間も体力もゆったりとした山旅が味わえます。
2022年の夏は、コロナ禍で山小屋そのものや、食堂・喫茶営業が休業だったり、通年どおりという状況ではありませんでしたが、それでも、こうして夏の山を楽しく満喫できて、とても良き夏休みでした。
唐松岳は、麓の街も温泉街で前泊しやすいし、リフトで高度もかせげる。登山道も危険なところはほとんどなく、山小屋やトイレも整備されているので、久々の登山や体力不足が不安な時にも安心して楽しめる山。秋の紅葉の時期や、冬の雪山の時期にも、また訪れてみたい山です。
【番外編】
(同じ時期にまた行くなら)持っていってよかったモノ・持っていけばよかったモノ
アルプスといえど、8月盛夏の登山中は、暑かった・・・!
<ウェア編>
・ファイントラック ドライレイヤータイツ
基本的にタイツが苦手なので迷ったのですが、ズボン下に履きました。ズボンが汗で張り付かず、山では入浴ができないこともあり、翌日の着用も快適でした。1枚余分に着用しているけど汗抜けが良いので、体感的に暑さ・不快さがかなり軽減されてヨカッタです。
・モンベル 薄手フリース 山小屋で肌寒いときに良かった
時間的にかなり余裕のある行程だったので、山小屋や小屋周辺で、まったりくつろぐ時間がたくさんありました。シャカシャカした生地感のダウンジャケットより、薄手フリースのほうがリラックスできて暖かさもちょうど良かったです。
<グッズ・ギア編>
・耳栓
相部屋の場合、同室者のイビキや、小屋が風でかなりガタガタ音がすごくて意外と眠れなかった・・。
・ゼリー飲料 1個/日 (アルプスといえど夏は暑かった)
合計で1つしか持っていっておらず。柿ピーやチョコレートのような行動食も、暑さでバテ気味だと摂りづらくて、1つしか持っていってなかったゼリー飲料をケチケチ摂取してました。。。
・スポーツ飲料or粉
山小屋で購入できると思いきや、品切れ・ヘリでの資材搬送が間に合わず、で、品切れ!特にコロナ禍の中では、物資供給も通年どおりではないこともあるので、食料・飲料は余分に持っていく必要があると感じました。
・薄手のトップス(汗で濡れて不快。パジャマがわりに1枚あっても良かった)
久々の登山でヒヨってたこともあり(笑)、荷物はなるべく軽量化を目指して→着替えは(不快レベルのものは)ナシ!と、トップスは着ていったものだけ。夏でもそこはアルプス、汗冷え、しました・・・。替えの薄手トップス1枚は、必要でしたね。
・ハッカ水スプレー
暑さ対策のものは一切不要、と思ってたんですけど、小さなハッカ水スプレーは欲しかったな、と(笑)それくらい滝汗&暑さが堪えました・・・。私の場合、直接肌にスプレーしても平気なので、ハッカ水スプレーを、脇や首周りといった太い血管が通ってるところにかけると、暑さが抑えられるし、汗のニオイもマシになる気がします。
登山のブランクがあると、体力や暑さへの慣れだけでなく、装備の準備のカンも鈍ってるなぁーと感じました、反省です。
登山のトレーニングは、日頃の登山、と言われるのも納得。これから秋に向けて、マメに山に行けるといいな〜
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